インプラントとの違いは?
よくある質問
インプラントは人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を固定する治療法です。一方、入れ歯は取り外し可能な装置です。入れ歯は手術不要で費用も抑えられますが、噛む力はインプラントより弱くなります。
どちらが適しているかは、口腔内の状態や予算、ライフスタイルによって異なりますので、歯科医師とよく相談して決めることをおすすめします。
差し歯は歯の根が残っている場合に、その上に人工の歯冠を被せる固定式の治療法です。一方、入れ歯は完全に失った歯を補うための取り外し可能な装置です。差し歯は見た目が自然で噛む力も強いですが、歯根が必要です。入れ歯は歯根がなくても使用でき、複数の歯が失われた場合に効果的です。入れ歯は取り外して清掃できるため、お手入れが比較的簡単という特徴があります。
1本だけでも入れ歯を作ることは可能です。部分入れ歯は1本の歯を失った場合でも対応できます。1本だけの入れ歯でも、適切に設計・調整できれば、入れ歯でも快適に使用していただけます。ただし、1本だけの場合はブリッジやインプラントなどほかの治療法も検討しましょう。
入れ歯をはじめてつける平均年齢は50代後半〜60代前半が多い傾向にあります。歯周病や虫歯の進行度合いによって個人差が大きいのが特徴です。近年は予防歯科の普及により、入れ歯デビューの年齢が上がってきている傾向も見られます。一方で、事故や先天的な歯の欠損などで若い年齢から部分入れ歯を使用するケースもあります。
20代でも入れ歯を使用することはあります。事故や外傷、先天的な歯の欠損、重度の歯周病などが原因で若い方が入れ歯を使用するケースがあります。20代の場合は審美性を重視し、ノンクラスプデンチャーなど金属が見えない入れ歯を選びやすいです。若い方の場合は将来的にインプラント治療への移行を視野に入れた暫間的な手段として入れ歯を使用することもあります。
40代での総入れ歯使用者は少数派ですが、確かに存在しています。重度の歯周病や虫歯、事故、特定の疾患などが若年での総入れ歯の主な原因です。若い世代向けに、より自然で違和感の少ない総入れ歯の選択肢も増えています。
保険の入れ歯でも手入れや定期的な調整をしっかり行えば、長期間の使用も可能です。保険適用の入れ歯でも基本的な機能は十分に果たせる設計になっています。咀嚼(そしゃく)や発音、顔の形の維持など、入れ歯の基本機能はカバーできます審美性や快適性をより高めたい場合は、自費診療の入れ歯も選択肢として検討すると良いでしょう。
可能であれば予備の入れ歯を持っておくことをおすすめします。入れ歯が破損した場合、修理に数日かかり、その間歯がない状態で過ごすことになります。総入れ歯の場合は、食事や会話に支障をきたすため、予備があると安心です。また、旅行中の紛失や破損に備える意味でも予備は有用です。
基本的な入れ歯(レジン床義歯)は健康保険が適用される医療行為です。3割負担(高齢者は1〜2割)で治療を受けられます。修理や調整、再製作も保険適用の範囲内で対応可能です。ただし、素材や製法に制限があり、見た目や快適性に一定の限界もあります。
入れ歯をはじめて装着すると、異物感や圧迫感を感じるのが一般的です。唾液の分泌量が一時的に増えたり、発音しづらさを感じたりする現象も起こります。慣れるまでの期間は個人差がありますが、通常1〜2週間程度が目安です。最初は短時間からはじめ、徐々に装着時間を延ばしていくのがおすすめです。
入れ歯の噛む力は天然歯の約40%程度になることが一般的です。硬い食べ物や粘着性のある食品は食べにくくなる可能性があります。保険適用の入れ歯は強度を保つために厚みが必要で、それが噛む力に影響します。入れ歯に慣れるにつれて噛む力も向上しますし、食べ物を小さく切るなどの工夫をすることでも対応できます。
保険適用の部分入れ歯は、金属のクラスプ(留め具)を使うため目立つことがあります。前歯や犬歯に金具がかかる場合、笑ったときに見えやすいという問題があります。金属アレルギーがある場合は、金属部分が口内炎の原因になることもあります。審美性を重視する場合は、ノンクラスプデンチャーなどの自費診療を検討しましょう。
入れ歯は定期的なメンテナンスが必要です。入れ歯は使用していくうちに、徐々に口腔内の状態と合わなくなるからです。歯茎の形状の変化、顎の骨の吸収により、フィット感が低下する現象も起こります。一般的に半年〜1年に一度は歯科医院での調整がおすすめです。
食後は入れ歯を外して、流水でざっと食べカスを洗い流すのが基本です。洗う際は洗面器に水を張るか、タオルを敷くなど落下防止の工夫をしましょう。歯ブラシや入れ歯専用ブラシで優しくブラッシングして汚れを除去します。熱湯での洗浄は入れ歯の変形の原因になるため避けるべきです。
入れ歯専用ブラシは毛先が硬く、頑固な汚れも落とせる特殊な歯ブラシです。柄が太く持ちやすいため、握力の弱い方でも使いやすい特徴があります。入れ歯ブラシには2種類の植毛部分があり、大きい植毛部分は広い面を、小さい植毛部分は溝や細部の清掃に適しています。
入れ歯は乾燥すると変形や割れのリスクが高まるため、水中保管が基本です。専用の保存容器は透明ではなく色付きの容器を選ぶと誤って捨てる心配が減少します。容器は十分な大きさで、入れ歯全体が水に浸かるものを選択しましょう。水道水か入れ歯洗浄剤を薄めた溶液で保管するのが一般的です。
就寝時は基本的に入れ歯を外して保管するのがおすすめです。外すことで歯茎の血行が促進され、組織の回復につながる効果があります。夜間の歯ぎしりによる入れ歯の損傷リスクも軽減できるメリットがあります。外した入れ歯は洗浄後、水または洗浄液に浸けて保管しましょう。
部分入れ歯と総入れ歯では材質や構造が異なるため、それぞれに適した洗浄剤を選ぶことが大切です。
・錠剤タイプ:発泡して洗浄力が高く、使いやすい一般的なタイプ
・粉末タイプ:細かい部分にも行き渡りやすく、価格が抑えられたタイプ
・ジェルタイプ:即効性があり、短時間での洗浄が可能
そのほか、超音波洗浄器用は専用機器と併用することで、さらに洗浄効果を高められます。
洗浄剤は基本的に毎日使用するのが理想的ですが、最低でも週に2〜3回は使用を推奨します。使用時間は製品の指示に従い、長すぎる浸け置きは避けるのが原則です。洗浄後は必ず流水でよくすすぎ、洗浄剤が残らないようにしましょう。洗浄剤の原液を直接入れ歯につけるのは避け、必ず水で薄めて使用してください。
入れ歯の寿命は種類によって異なります。
・プラスチック製(レジン床):約3~5年
・金属床義歯:約5年以上
・シリコーン素材:約2~3年
・ノンクラスプデンチャー:約3~4年程度
入れ歯は永久的なものではなく、経年劣化により徐々に機能が低下する特性があります。口腔内の状態も時間とともに変化するため、定期的な見直しが必要です。
入れ歯の交換が必要なサインは、以下のとおりです。
・痛みや腫れが繰り返し起こる
・虫歯や歯周病になっている
・隣の歯を押して歯並びが乱れている
・食べかすが詰まりやすく、口臭の原因になっている
・レントゲンで嚢胞(のうほう)や異常が見つかった
・矯正治療を予定している
口臭が強くなった場合も、入れ歯の劣化が原因かもしれません。このサインが見られたら、早めに歯科医院を受診して調整や修理、場合によっては新しい入れ歯への交換を検討しましょう。
入れ歯をご使用の方は、問題がなくても定期的な歯科検診を受けることをおすすめします。一般的には3〜6か月に一度の検診が適切な頻度です。定期検診では入れ歯の適合状態や摩耗具合、口腔内の健康状態をチェックします。残存歯の健康状態や歯茎の変化も確認できるため、新たな問題を早期に発見できます。
入れ歯以外の治療法としては、インプラント治療とブリッジ治療が主な選択肢です。インプラントは人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を固定する方法で、見た目や機能が天然歯に近いという特徴があります。ブリッジは欠損した歯の両隣の健康な歯を削り、橋渡しのように人工歯を固定する方法です。歯科医師と相談しながら、自らのライフスタイルに合った方法を選ぶのがおすすめです。
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